赤侵略tセンノークロック
- 2017/08/30
- 00:06
久々にレッドゾーンを使ったのでその話。
構築は以下の通り。
おやつ関東の前から調整していた赤レッゾtセンノークロック
— 神結れもん (@kamiyuilemon) 2017年8月27日
戦績はおやつ関東でハマチえむつーがベスト8、さーふぇすが寝坊。静岡でさーふぇすとあーくんと僕が全員6-3 pic.twitter.com/gF7nk5W6iF
1.構築まで
8/11のプレステージCSに向けてデッキを考えている時に、「プレステはこの構築を握るわ」というような連絡がきた。見てみると至って普通の赤青バイクであったが、青が12枚と不安の残る枚数であった(赤黒バイクの黒は13枚は最低入れないと3t目のトリッパーがプレイ出来ないよ、って爆まささんが言ってたのをいまでもなんとなく覚えてる)。訊いてみると、これ以上増やすと青がハンドに来すぎて困るらしい。なるほど、確かにそうだろう。
個人的な見方を述べると、流行の2色バイクは弾けると凄まじい爆発力を秘めてはいる。だが奴は弾けないのだ。無視出来ない問題点を抱えすぎているからである。もっとも、これは赤侵略というデッキが抱える欠陥そのものである。
・バイクの欠陥その1 「そもそも強いバイクだけで40枚デッキを作れない」
以前デュエルマスターズのデッキが28枚ならバイクは最強であると言ったことがあったが、あれから2年経ったが特に状況は変わって無い。それはそうだ。赤侵略は「公式サポート」が終わった商品であり、新規にカードが刷られることは凡そ無い。となると他のカードや他の文明を足してデッキを作らざるを得ないのだが、また次の問題が発生する。
・バイクの欠陥その2 「他の文明のカードをプレイ出来るかかなり怪しい」
冒頭の問題に帰ってくる。白にしろ青にしろ、空いた枠に足すには枚数が足りないのだ。オニカマスもオリオティスも、プレイするには一定の運が必要だ。
ちなみに例外として赤黒はこの問題を解決しているが、多色カードというカードではないものがデッキに多数混ざっているため、事情が異なってくる。
じゃあこの問題を解決するにはどうすればいいか? 答えは簡単だ。その文明のカードを増やせばいいじゃないか。
・バイクの欠陥その3 「バイクの枚数を減らすと弱い」
青14枚取ってみるぜHAHAHAこれで万事解決じゃないか! 確かにオニカマスのプレイは可能になってくるが、肝心のバイクが走れない。仮に走れても後続がない。なぜならそうした構築にすると"バイクをプレイするためにバイクをマナゾーンに置かないといけない"からだ。仮にターボから走れたとしてもハンドにやって来るのはクロッククロック落城。左上に置かれた禁断はもはやただの特殊敗北条件である。
というように、このデッキはかなりピーキーである。
まあしょうがないかーとチームメンバーの連絡を返し、ゴーゴーカレーを食べて帰宅、翌日のデッキシートの一番上にメンデルスゾーンと書いている時のことであった。ふと、天から降ってきた。
待てよ、この問題を解決出来る方法があるじゃないか。
2.デッキ作り
色が足りないなら、色を使わなければいいのだ。
当時の環境は、
バイク≧赤青ブランド>NEXT=ジョーカーズ≧ルネ=グラスパー>青黒
といったところ。バイクを使うとなると、青黒はともかく他のデッキに対しては有利不利の絶対的な決め手がなく微有利と五分の間を彷徨っている辺り。
そこで洗脳センノーである。
このカードは対バイクやルネにおいてはオニカマスより遥かに強く、ブランドにもフィニッシュのラフルルを使わせないという明確な役割があった。
ブランドはフィニッシュをパワーでゴリ押せる力はなく、呪文1枚で沈む。つまり、センノー+呪文トリガーという受けが成立する。
唯一NEXTに対しては明確な役割がないが、環境の相当数のデッキに対して強く、五分か微有利程度だった相性を大きく手繰り寄せることが出来るのではないか。
デッキの話に戻ろう。
センノーのプレイに色は必要ないからバイクを最大数取れる。28枚。こうなると禁断は特殊敗北条件ではなく、勝利を引き寄せる最終打点となれる。もちろん採用。受けは必要だからクロックは取ろう。となると後3枚。
初動は8枚取れているので、あとはトリガーがいい。
そこで、白羽の矢が立ったのがハードラックである。
3.ハードラックについて
ホーリーやスロチェではなくハードラックでなければならない。
何故か。
まずホーリーは論外である。これだと単騎1枚で沈むからだ。センノーによるラフルル抑止が出来ている以上、呪文がよい。
次にスロチェ。このカードは2点に於いてハードラックに勝っていない。
<1.赤くないこと>
初手クロックチャージ二手目ドローがスロチェ。ハンドがギア、ザレッド、レッドゾーン、マッハ。何を埋めればいいんですか。
先に相手を押し込むことを考えるデッキならば、トリガーカードの選択は動きを阻害するものであってはならない。赤いカードであることはこの場合必須だと考えている。
<2.刻んでくるバイク等に全く刺さらない>
二種のトリガーを採用する際に、単騎ラフルル片方で詰まないよう呪文と生物を分けるというのは一般的な考えだが、もう少し言うと、可能であれば「相手にプレイで安易にケア出来ないようにトリガーを分ける」ことも有効である。
つまり、溜めてショットに行くプレイにも刻むプレイにも裏目があるパターンだ。スロチェクロックは刻むプレイに対し有効にならない場合が大抵だ。
一方ハードラックは刻むプレイに対しての明確な裏目である。このカードは先攻ギア+レッドゾーンすら返すことが出来る。一度返してしまうと、後手3tでもセンノーで蓋をすることが出来る。
あとオマケとして程度ではあるものの、永遠まで触れるのは大きい。以前なら詰まされたいた場面でも「クロック+ハードラックでワンチャン」というパターンが生まれた。
と、いうわけでリストが出来た。
久々の会心の一作であったと思う。バイク全盛期ですら最後の最後まで納得行くバイクのリストは作れなかったのだが、発売から2年を経てようやく強い(この時点では脳内)と思えるものが出来た。
4.無駄に長いおまけ
・その1
リストが出来た。
後は組むだけだったのが、ここで一つ大切なことを思い出した。
TIGHTさんにプレステージでジョーカーズを貸す約束をしていたのだ。流石にセンノーは4枚しか持っていなかった。(もっともバイクを1年近く使っていなかったので、プレイの不安もあった)
結局、当日はモルトNEXTを握った。
なお当日会場にてジョーカーズを握り4敗1勝という成績を収めたプレイヤーがいたらしいが、私のあずかり知らぬことである。
・その2
その後しばらくCS出ないことが決まっていた(おやつ関東は仕事)ので、持て余すのもなんだなと思い、おやつ関東でデッキに困っているTIGHTさんにそれとなく使ってみないかと声を掛けた。TIGHTさんとは昨年の冬ごろに一緒に赤黒バイクの研究をしていたので、バイクを託すならこの人だろうと思っていた。
が、せっかく話し掛けたものの、肝心のTIGHTさんは話半分上の空であった。
後からわかったことだが、この時の彼の頭の中は黒いワンワンとニャンニャンでいっぱいであり、「ウェルヘルとゴーヘルで勝つボロフ」とみたいな状態であった。
アーマーさんに言われたが、「恋する男の子には何を話してもダメ」ということらしい。ひとつ勉強になった。
・その3
これは静岡まで調整かな、と思っていたところ、まっきちがおやつ関東で借りたいということだった。「彼なら絶対に正しいプレイで扱ってくれる」という絶対的な信頼もあり、加えていつもまっきちからリストを貰っていた分の恩返しが出来ると思うと嬉しかった。結果的にまっきち、ゆーびんが調整してくれたお陰で最終的にターボが3、ハードラックが4の冒頭の構築が完成した。ターボがNEXTに弱く、加えてトリガーが4枚と3枚というなんとも気持ち悪い配分だったのが改善されたので、こちらとしてもありがたい話であった。
・その4
その後、まっきちの他、ハマチとさーふぇすくんが持ち込むこととなった。結果、ハマチがベスト8、さーふぇすが寝坊。さーふぇすの代役で同じリストを握ったえむつーがベスト8。まっきちも勝ち越しとかなり手応えを得ることが出来た。
ただ、この日は霊峰バスターが環境に出始め、ここに対しての勝率は課題として残った。
・その5
して、静岡CS。
前日にあーくんからこのリストを使いたいという連絡があり、満を持してさーふぇすを含め3人で握ることに。前日の調整で霊峰バスターにそんなに負けるわけではないことがわかり(先に相手を殴れることで、盾0にしてクロック待ち、ヘンザが出てきてもこの構築は禁断を剥がしきれるので禁断解放勝ち、トリガーの性質上ターボの3ドローがおよそ通る、あと霊峰側のハンドが勝手に多色で溢れかえって自滅など)、不安はそれほどなくなった。あとはハンデスに当たらないことを祈るだけだった。
結果、3人仲良く6-3。さーふぇすとあーくんが共に6-1から連敗してしまったのが残念だったが、最後まで可能性を残せる戦いが出来た。
何故かハンデスに2回当って2回とも勝つなど、よくわからない試合もあったが、想定していた成果は上がったんじゃないかなぁとある程度の満足はしている。
5.最後に
勝ち切れなかったのはやはり悔しいが、自分で作ったデッキを他の人に使って貰えたのは素直に嬉しい話である。
いやだって刃鬼とか作っても他の人はおろか自分ですら使わないし……。
さて、最後にはなるが、ここまで読んでくださった皆様に天下無敵の幸運を。